第2回「ブルースセッションの楽しみ方」
更新日07.11.01 コメント:1件 トラックバック:0件
■人前で演奏するのは大変気持ちの良いものです。ルースター・ノースサイドでは毎週月曜日にブルースセッションが行われていて老若男女が集っております。ステージに上がるのは初心者からベテランまで。しかしそこでは誰もが楽しくセッションしています。会社で大勢の部下を持つという立場の方でもブルースセッションでは関係ありません。大学生も社長さんもみんなセッション仲間になるのです。
見知らぬ方と肩書き抜きで演奏できる。これがセッションの魅力のひとつでもあるのですが、何事にもルールやマナーは付き物。そもそも「ブルースセッションに行きたいけれどまったく未知のことで」という方はまずは「ブルースセッションの心得」のページを読んでいただくといたしまして第2回目の今回はその楽しみ方について書いてみようと思います。
■さて、セッションの会場に入ってまずは手続きを済ませます。
しかし、自分の名前が呼ばれてステージに上がるまでには時間があるのです。この時間はその場の空気を読むのにとても重要な時間帯となります。「あー、あの方がセッションリーダーなのだな」とか「おー、けっこう年配の方も来ているなあ」とか「若いのにうまいなあ」とか「2曲ずつでメンバーが交代しているのだな」とかいろんなことが見えてきます。でも周りは全員知らない人ばかり。こんな状態でいきなりステージに呼ばれたらちょっと緊張してしまいますよね。
そこで、この時間は自分がステージに呼ばれるまで何人かと会話することをおすすめします。話しかけやすそうな人を見つけたら横に座り、「あのー、今日初めて来たのですが…」と話しかけてみます。すると、「あー、はじめまして、○○と言います。どうぞよろしくお願いします」などと返事をしてくれるはずです。そうなのです。ここではみんながセッション仲間。あとで一緒にステージに呼ばれるかもしれない人たちなわけです。「いやー、みなさん上手で、私なんか下手ですから」。「全然大丈夫ですよ。何も心配いりませんよ」。こんな会話を多くの方がしているのです。
一度会話することに慣れてしまうともう会場にいる全員と仲間になれるような気がしてきます。わからないことがあったらどんどん人に話しかけてみると良いでしょう。
■ではマナーやルールについて書いてみましょう。
「ブルースセッションの心得」ページにもありますが、まずはあらかじめ客席でチューニングは済ませておくことです。ステージでチューニングしているとセッションの時間が減ってしまいます。つまりこれは周りの方への配慮ですね。もしも貴方のパートがギターならばギターアンプを使いますよね。お店に置いてある好きなアンプを選べますが、ステージにはもうひとりギターの方が呼ばれていたりします。もう一人の方がアンプを選ぶのを待つか、もしくは「これ使っていいですか?」と一言声を掛けておくといいでしょう。アンプの音量加減は初めてだとわかりにくいもの。演奏が始まってみると小さかったり、大きかったりしていることがわかります。すぐにアンプの調節ができるように最初はアンプの前に立つことをおすすめします。
ここで重要なのがアンサンブルです。他の演奏者の音量をよく聴いて、自分ばかりが大きくなったりしないようにすることです。特にブルースの場合はわざと曲中に全体の音量を小さくしたり大きくしたりするケースがありますので、ギターのほうのボリュームも使用することになります。わかりやすく書くと歌のバッキングは小さめ、ソロは大きめにということです。アンプの調整方法としてはギターのボリュームを最大にしておき、ソロになったときの音量はこれくらいになると想定しておくことです。こうしておけば歌のバッキング部分はギターのボリュームで小さめにしておいて、ギターソロが回ってきたらすぐに大きくできるというわけです。自分にソロが回ってきたらここはもう自分のアピールコーナーです。アンプの前に立っているとステージの後ろにいるように見えてしまいます。ここは思い切ってステージの前のほうまで出てしまいましょう。
■さてどれくらいソロを弾いていればいいのかですが、12小節を2回、3回くらいが適正でしょう。ソロが終りましたという合図は目でボーカルに合図すればいいのですが、ステージ前から先ほど居たアンプの位置に戻るということでもそれは伝わります。何の曲をやるかはその時のボーカル担当の方が決めた曲となります。ステージ上で何をやるか初めて知らされるのです。もし、貴方が歌を歌う方ならば、まずはステージ上で簡単に他のメンバーに曲の説明をしなければなりません。曲名とキーとリズムは最低限です。途中でブレイクなどが入ったりする場合もあらかじめ告げておくと良いでしょう。
通常、ベースとドラム以外の楽器にはソロを回します。これはボーカルが指差した方が弾くことになりますので、合図はわかりやすく出してあげることです。
<ブルースのエンディング方法は何種類かありますが、それを知っているメンバーがステージに上がっているとは限りませんので「エンディングはこういう感じで」とまで説明しておくとかっこよく決まります。しかし、ボーカルには見落としてしまいそうな大切な役割がもうひとつあるのです。それは聴いている方へのトークです。「みなさん、こんばんはー。杉並区在住の佐藤です。今夜は初めてここにお邪魔しました。どうぞよろしくお願いしまーす」。などとステージで挨拶をすると客席からは拍手が巻き起こります。何も言わずいきなり曲がはじまるよりもこれの方がずっといいですよね。さらに「まずは私が大好きな曲。マディ・ウォーターズのI’VE GOT MY MOJO WORKINGです」。と曲目を言うのも聴いている側への配慮。どうせならばただセッションしているよりもライブっぽくしたほうが聴いているほうも楽しいというわけです。慣れている方は面白いトークをしたりして笑わせてくれたりもします。客席からはやんややんやと反応があったり、それはそれは楽しい瞬間です。ブルースセッションは自分が弾いている時間よりも客席にいる時間のほうが多くなります。ですから聴いている側を退屈させぬステージを見せるというのもみんなが楽しい時間を過ごすための方法となりますが、これについてはまた後日。
■まずは最初の一歩をぜひ踏み出してみてください。
■PROFILE 佐藤ヒロオ
荻窪ルースター・オーナー
1962年9月18日生まれ。ライブハウス、「荻窪ルースター」、「Rooster North
Side」オーナー。音楽雑誌などの執筆他、著書に『荻窪ルースター物語』(ポット出版)がある
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ZAKK
さん 07.11.02
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