オンガクの正体♯6
「お気に入りのライブ・アルバム」
PRESENTED BYJOHJI HARIMURA
更新日07.11.23 コメント:0件 トラックバック:0件
~ある音楽チャンネル編成マンのひとりごと~
冷たくなった空気と抜けるような青空。人恋しいさびしさに響く、澄んだ声のラブ・バラード。自分の初冬のイメージはそんなところですが、毎年、この頃からやっぱり聞きたくなるのが、12月のジョン・レノンの命日をピークに、ビートルズとそのメンバーたちの音楽です。これはもうある種のサイクルのようなもので、条件反射のようにやってきます。皆さんにも、そんな「オンガクのサイクル」ってありませんか?針村丈二です。
■前回の「オンガクの正体」は、「ライヴ」という音楽体験をテーマにしてみましたが、今回は、ごく個人的なお気に入りの「ライヴ・アルバム」をご紹介しようと思います。今年、音楽出版社から出版された「MTVロック検定 公式テキストブック」((株)音楽出版社 MTVロック検定委員会 編)の「ライヴ・アルバム」の項には、代表的な50作品が紹介されていて、そこには、66年発表の「カフェ・オ・ゴー・ゴーのブルース・プロジェクト」から、04年のレッド・ホット・チリ・ペッパーズ「ライヴ・イン・ハイド・パーク」まで、フェスティバル、スタジオ・ライヴを含め、ビートルズ、ストーンズ、ジミヘン、フリー、クリーム、ツェッペリン、ブラック・サバスなど、様々なアーティストの実況録音盤がリスト・アップされています。
■ロック・レジェンドたちの歴史的音源が、その時代の空気と共にCDとしてパッケージされ、今でも気軽に聴くことができるというのはうれしい限りですよね。また、日本で録音された重要なライヴ・アルバムが数多くあることにも気づかされます。72年にリリースされたディープ・パープル「ライヴ・イン・ジャパン」をはじめ、73年の初来日公演を収めた、サンタナの「ロータスの伝説」、ジョージ・ハリスンが残した唯一のライヴ作品「ライヴ・イン・ジャパン」、また、チープ・トリック、ボブ・ディランなど、我らが日本武道館をタイトルに冠したアルバムも、オールド・ロック・ファンには、お馴染みですよね。
■さて、そんな数あるライヴ・アルバムの中でも、自分のお気に入りといえば、やはり、ローリング・ストーンズのライヴ盤です。まずは、ジャケットに「recorded LIVE at the royal albert hall」と記載のある66年発表の「got LIVE if you want it!」。かのロイヤル・アルバート・ホールでの録音とありながらも複数の場所でのテイクだったり、一部の曲は、スタジオ録音に観客ノイズを重ねた擬似ライヴというなんとも当時らしい作りですが、聴きどころは何と言っても、ブライアン・ジョーンズ在籍中のオリジナル・ストーンズによる演奏ということでしょう。猥雑で暴力的なプレイと熱狂する女の子たちの歓声から、当時のストーンズを取り巻く雰囲気を感じとることができます。自分が、特に好きなナンバーは、そのブライアンのブルース・ハープをフィーチャーした「Not Fade Away」。95年発表のアコースティック・ライヴ・アルバム「STRIPPED」にも、この曲が再録されていました。ミックのハープをフィーチャーしての円熟のテイクではありましたが、エネルギー溢れる「got LIVE if you want it!」のテイクに敵うはずはありません。
■続いては<ロックのスピリットが切れた>といわれた69年。その年のストーンズを記録した、「GET YER YA-YA’S OUT」。同年、ブライアンの謎の死亡により、このUSツアーでは、ミック・テイラーがギタリストとして加わっています。人気実力ともに世界ナンバーワンのロックンロール・バンドに成長した彼らのNY マジソン・スクェア・ガーデンでの伝説のライヴ。このアルバムを聞く時、なぜかチャーリー・ワッツのドラムにばかり、気を取られている自分に気づきます。大のお気に入りは「LIVE WITH ME」。この曲の最初のブレイクのところが、たまらなく魅力的です。ある時、会社の同僚とこのアルバムの話になった時、奇しくも、その同僚は「LOVE IN VAIN」でのチャーリーの最初の一打がたまらなく好きだと語りました。このアルバムには、ステージ上でのミックのこんなMCも収録されていますよね。「チャーリーが今夜はノってるぜ!」。まさしくその通りです。
と、ここまで書いてきて、スペースが足りなくなってしまいました…。名盤「LOVE YOU LIVE」と「STILL LIFE」も、絶対外せない大好きなストーンズのライヴ・アルバムですが、この2枚に対する思いいれはまた別の機会にお話しします。残念!
■さて、ライヴといえば、先日、知人のライヴに行って来ました。懐かしいあの学祭的な空気に触れ、楽しい夜を過ごしたのですが、何より感動したのは、当日の主催者である知人が、2人の息子をドラムとギターに従えて、ブラック・サバスの「パラノイド」のギター・ソロを親子で回しているシーンでした(もちろんバンドは親父が中心)。世の中には数多の価値観が存在しますが、ロックのマスターピースを親子で演奏するという幸せに勝るものが、この世にどれほどあるのでしょうか?お手本にしたい父親の姿でしたが、自分には、まだまだ修行が必要です…。とにかく冗談抜きで、同じ父親として、男として、リスペクトです。そんなライヴ・ハウスの一夜でした。
今回も、最後までお付き合いいただき、ありがとうございました!
■PROFILE
__________________________________________________
■針村丈二<ハリムラ・ジョウジ>
大学卒業後6年間、TV制作会社に勤務した後、 97年フランスW杯アジア最終予選の最中、某CS音楽チャンネルに移籍。番組ディレクター、プロデューサーを経て、現在、編成部所属。趣味は、読書、音楽鑑賞、スポーツ観戦と、いたって普通。この5月で40歳。前厄。一児の父。
__________________________________________________
□■JOHJI HARIMURA 推奨のアルバムはこちらで■□










コメントする