「ロートラーの手稿」~第9回~
AOR特集(1)「MICHAEL FRANKS」
PRESENTED BY ZAKK
更新日08.05.11 コメント:0件 トラックバック:0件
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最近ではめっきり聞かなくなったAORという響き。大人向けのロックという意味では、アメリカではAdult Contemporary(AC)などと呼ばれていてAORは日本の造語です。そんなことはさておき、AORとはアダルト・オリエンテッド・ロックの略ですが、その音楽的境界は明確ではありません。ロックだけが範疇ではなく、ポップス、フォーク、カントリー、フュージョンなどなど様々なジャンルにおいてそれぞれ形を変えてAORなるものは存在しています。それからすればAdult Contemporaryの方が的確なネーミングかもしれませんね。
YOU-NEXTではAORを「大人、洒落た、メロウ(この言葉も最近聞かない!?)、快適、粋、ハイクウォリティ、アーバン」あたりのキーワードにおいてカテゴライズしてみたいと思います。そして、その中で特にググッときたアーティストを紹介していこうと考えております。AORアーティスト情報は今回限りではなく折を見て連載していきますので宜しくお願い致します。
そこで1回目に紹介したいのが・・・、
MICHAEL FRANKS
~マイケル・フランクス~
味わい深いEXCELLENT WHISPER VOICE!
■1944年9月18日カリフォルニア生まれ。1976年のアルバム「The Art of Tea」でメジャー・デビュー。1970後半~
1980年代にかけて一世を風靡したAOR界の申し子的存在。その洗練された楽曲とセンシティヴな歌声は64歳にしてまだまだ顕在。まさにいぶし銀のようなアーティストです。ソングライター、ヴォーカル、ギターを少々。知っている人は良く知っていて知らない人は全く知らないというアーティストかもしれません。当たり前の話ですが、まさにこの形容がピタリだと思いますが…。なかなか彼まで辿り着かないのですが、一旦ファンになると結構ハマッてしまう。しかし、どこかで立ち止まって耳を傾けないと一生聴かずじまいで通り過ぎていってしまうという感じなのです。彼を知らない人は是非、ここで立ち止まってもらえれば幸いです。
アメリカではSMOOTH JAZZのジャンルにカテゴライズされているようですがこれもかなり的を射ています。言うなれば、ジャズをべースに高校生時代に培ったフォーク、ロック、さらにブルース、ポップス、ソウル、ボサノバの要素を巧みに取り入れて曲創りをしているということです(広義の意味では「フュージョン」になるのでしょうか!?)。中でも強く影響されているのはボサノバだと思います。ブラジルは彼にとっては特別な存在のようで、音楽はもちろん文化やブラジル人の感性に早い時期からインスパイアされていました。とりわけ、ボサノバの至宝アントニオ・カルロス・ジョビンは彼が最も敬愛するアーティストです。3曲ほどアントニオに捧げる曲を書いていますし、アントニオ・カルロス・ジョビンが他界した後、すぐさまトリビュート・アルバム「Abandoned Garden」を出しているほどです。ボサノバに対する想いには格別なものがあるのでしょう。
■まあ、ジャンルはともかく彼の音楽は「知的で優しく心地よい!」のです。彼はベジタリアンで自然派志向だけに自ずとサウンドもソフト&メロウになってしまうのかもしれませんが…。さらに細かく音楽性を考えた場合…、アーシーで都会的、クールな情熱、インテリジェント&セクシー、洗練されたリリック、メロウな強さなどが渾然一体となったまさに唯一無比のもの。
爆発的なヒットで世間様をアット言わせるようなことはないのですが、総べてが素晴らしいと言っても過言ではないアルバムをコンスタントに出しています。そこには音楽・人生・社会に対する彼の誠実なアティチュードが綴られています。だからこそデビュー以来30年以上もの長きにわたり熱心なファンに支持されてきているのです。大雑把に言うならば自分の信念に基づいて「良質の音楽」をコツコツと作り上げる彼のロハス的な生き様が一番の魅力かもしれません。ベジタリアンで、余程のことがない限り革靴も履かないという自然派。そのまんまのライフスタイルが彼の音楽における精神的支柱になっているような気がします。そして彼ならではの自然体のパフォーマンスは一種のヒーリング効果を生み出すのかもしれません。
■そして忘れてならないのがバックミュージシャンの顔ぶれ。Joe Sample(Key), Wilton Felder(B), Larry Carlton(G), John Guerin(Ds), Michael Brecker(Ts), Randy Brecker(Tp), Ray Armando(Per), David Samborn(As), Joao Palma(Ds), Joao Donato(P), Helio Delmiro(G)、Steve Gadd(Ds), Will Lee(B), Ralph MacDonald(Per), Leon Pendarvis(Key), John Tropea(G), Oscar Brashear(Tp), Bud Shank(Sax), Ernie Watts(Sax)、Rick Marotta(Ds), Joe Caro(G), Kenny Barron(P), Paul Griffin(Org), Crusher Bennett(Per), Rubens Bassini(Per), Buddy Williams(Ds),Ben Reiley(Ds),Mike Mainieri(Vib), Ron Carter(B), Seldon Powell(Ts, Ss), George young(Ts, Fl),Steve Khan(G), Marcus Miller(B), Hiram Bullock(G), John Patitucci(B), Alex Acuna(Per),Bob James(P), Mark Egan(B), Art Farmer(Tp)…などなど枚挙に暇がないほど超一流のミュージシャンが入れ替わり立ち代りアルバム創りに参加しています。
私の全くの個人的な好みを言わせて頂ければ、クルセイダースのメンバー(Joe Sample, Wilton Felder※サックスではなくベースを担当,Larry Carlton)を中心にMichael Brecker(Ts), David Sanborn(As)などが参加していた「The Art of Tea」「Sleeping Gypsy」のパフォーマンスは特にググッと来ました。この2枚のアルバムはマイケル・フランクスの高い音楽性と基本的なマニュフェストは完成の域に入っていたと思います
■メロディを聴く分には当然全く問題ないのですが、歌詞はさすがに厳しい。如何せん英語に堪能でないと歌詞の内容が十分に解らないので辛いところなのですが、彼の叙情的で流麗なrhymeと決してうまいとは言えませんが独特のフィーリングを持つメロウな歌声は一つの楽器として捉えればこれも文句なく素晴らしいのです。初夏の風に吹かれテラスで酒を飲みながら、また海辺あたりでのんびりとくつろいで聴くマイケル・フランクスはなかなか心地良いものです。
今回も最後までお付き合い頂き、
ありがとうございました。
次回の「ロートラーの手稿」もご期待下さい。
▼Michael Franks.com - official website
http://www.michaelfranks.com/
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||| 独断と偏見RECOMMEDATION! ||||||
▼まずは、マイケル・フランクスをメジャー・デビューへと
導いた記念すべきアルバム「The Art of Tea」(1976年)

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▼最高傑作との呼び声高い「Sleeping Gypsy」(1977年)。
名曲「Antonio's Song (The Rainbow)」と「Down in Brazil」は秀逸

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▼さらに、一番新しい「Rendezvous in Rio」(2006年)も押さえて
おきたいところです。タイトルからも…、洗練されながらもどこか
アーシーな雰囲気を漂わせるボサノバ、そして都会的テイストが
魅力のクールで知的なスムース・ジャズは魅力です。

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▼Michael Franks - Antonio's Song (Live 1991)
※最後にMICHAEL FRANKS OFFICAIL SITEから!
As long as Michael Franks continues to put pen to paper, lending life and voice to song, and creating poetically inspired albums such as Rendezvous in Rio, the tradition of true artistry will gracefully endure...like branches braving the night breeze in Brazilian banana trees.
||| ロートラーの手稿 BACK NUMBER ||||||
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