「パフォーマンスの壺」
第28 回「すぐできる盛り上げ術あれこれ」
PRESENTED by HIROO SATO

更新日10.01.11 コメント:0件 トラックバック:0件


「パフォーマンスの壷」第28回

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■初めてのライブは緊張でガチガチだった人も慣れてくると、お客さんの反応が気になるものです。「今日のライブどうだった?」なんて人に聞きたくなりますよね。でも、明らかにライブが盛り上がっていたのなら、そんなことを聞く必要はないはず。つまり、自分のライブがお客さんにどう思われたのかが気になるような段階にいる人がそういう質問をしがちなのです。

たとえば・・・、
ビッグネームのミュージシャンは「今日のライブはどうだった?」なんて聞きません。それはなぜかと言いますと、ステージ上ですでにその答えはわかっているからです。ゆえに、お客さんの反応を知りたいのであれば、それはライブ中にわかるのです。連載の何回目かにも書きましたが、お客さんの音楽の好みは千差万別です。

paulsimonpyh1.jpg■ところが、学校の先生と同じで面白い先生の授業は科目に限らず、楽しい授業であったはずなのです。つまり、「俺たちの曲はウケが悪いから」と思うなかれです。たとえば、さだまさしや中島みゆきなどは悲しい曲を多く歌うのに、ライブに笑いは絶えません。トークで笑わせ、曲で感動させる。これはまったくもってトークが曲の邪魔をしはしないのだということを証明しています。こうしたことを思う時、音楽のジャンルが何であろうと曲調が寂しかろうと、楽しいライブを展開することは可能なのです。もちろん、さだまさしや中島みゆきはライブの達人ですから、その域にまで達するのは容易なことではありません。

そこで誰にでも可能なこれまで紹介していない
ライブの盛り上げ術をいくつかピックアップしてみましょう。

まずは豪快な技、ウエーブの仕方を解説しましょう。
ウエーブとはよく野球場などでやっているあれです。お客さんたちが一体になれ、一気に盛り上げるにはうってつけです。あれをライブ会場でやるのです。これが実はものすごい効果を生みます。やりかたは簡単です。「みなさん盛り上がってますか! じゃあ、会場がひとつになれるようにウエーブでもしましょうか。では最初の波は私からですよ。私がやったら最前列から後ろへウエーブです。それじゃあ、やってみましょー。せーの、ウエーブー!」これでOKです。万が一、誰もやらなかったら、それはそれで面白く、笑いが起きることでしょう。

次にやってそうで案外誰もやらないのが、
  こぶしを上に突き上げるパフォーマンスです

arm2.jpgこれは曲中にやる場合が多くなりますが、よくあるのが、ボーカリストだけがこぶしを突き上げて歌っている姿。どうせならばお客さんも一緒にやったほうが盛り上がります。ですので、こぶしを突き上げて歌っている最中にこう言うのです。「みなさんもご一緒に。はい、こぶしを上に!」こう言うだけで驚くほど多くのお客さんが一緒にやりはじめます。

このパターンでは次のようなものもあります。

リズムに合わせて頭の上で大きく左右に手を振るのです。これもこぶしと同様、「はい、みなさんも手を振ってくださいー」でOK。とっても簡単です。さらに大ホールなんかで有名バンドがバラードなんかやるとペンライトが揺れたりしますよね。あれも簡単に利用できます。バラードを熱唱している最中に「はい、ペンライトを持っている人は頭の上で揺らしてください。持ってない人は持っているつもりでどうぞー」と言って自分もやればいいのです。もちろん、誰もペンライトなんか持っていませんので、「持っているわけないじゃん」と笑顔でやってくれます。中にはライターを灯す人もいるでしょう。

もっと大胆な技としてはギターソロで「ギター山田太郎が客席を回ります」と言って、客席に降ろすのです。
joe&mike1.jpgこの際、かなり長いシールドを使用するか、もしくはワイヤレスを使用します。で、ギターソロを弾くのかと思いきや、「山田太郎が握手をして回ります」と追い打ちをかけます。ギタリストがお客さんと握手をして回る姿はこれが滑稽で楽しく、みんな笑顔で握手してくれることでしょう。ステージに戻ってくるタイミングは歌に戻るちょっと前、ここで「ギターに山田太郎―!」と言えば、客席は「いえーい!」と拍手が巻き起こります。これはもちろん、ボーカリストが客席に下りて行って自ら握手して回るというのもありです。

ダンスだって可能です。

j0431165.jpgビートに合わせてまずは自分が見本を示します。「それでは世界一簡単なダンスをお見せしましょう」と言って両腕を交互に上下に動かします。いわゆるモンキーダンスですね。「さあ、こんな簡単なダンスはありません。みなさんもどうぞー」。たったこれだけで客席はダンスフロアに変身してしまいます。
このようにたとえライブの達人でなくともいともたやすく客席を盛り上げることは可能なのです。ただし、このパフォーマンスの壺を最初から読んで定石を踏まえていかなければ失敗してしまうでしょうけど。

さて、楽しそうにライブをしているバンドは見ていてお客さんも楽しくなると言います。これは、事実ではありますが、そこで止まっていては普通のバンド。楽しそうにしているバンドではなく、お客さんを楽しませるバンドになれなければいけないのです。なぜならばお客さんはお金を払ってライブを聴きにきているからです。

今回書いたのは山ほどあるステージングのほんの氷山の一角です。

日常、身の周りにはステージングのヒントはゴロゴロ転がっていますので日頃から「これライブで使えるかな」という意識でいるようにしたいものです。

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mrsato.jpg■PROFILE 佐藤ヒロオ 

1962年9月18日生まれ。ライブハウス、「荻窪ルースター」、「Rooster NorthSide」オーナー。音楽雑誌などの執筆他、著書に『荻窪ルースター物語』(ポット出版)がある。
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「地階から胃薬」
このコーナーはルースター総支配人による不定期更新のコラムです。ルースターの事、総支配人の事、出演者の事、お客様の事をはじめ、ルースターにまつわるいろんな事柄をご紹介しております。お茶でも飲みながらゆっくりとご覧くださいませ。
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||||| ROOSTER NORTHSIDE BLUES SESSION |||||
■毎週(月曜日)、「ルースター・ノースサイド」で行われております「BLUES SESSION」の模様を一部VTRにしましたので、お時間のある方は是非ともご覧下さいませ。セッションに参加された皆さん、楽しそうに演奏しておりました。
▼PART-1

▼PART-2

▼PART-3

||| 「パーフォーマンスの壷」BACK NUMBER ||||||
第01回「ライブステージング術」
第02回「ブルースセッションの楽しみ方」
第03回「うまい拍手の取り方」
第04回「見知らぬお客さんへの配慮を忘れずに」
第05回「してはならない身内ノリ」
第06回「客席との会話が最終的な盛り上がりへ導く」
第07回「ライブ中に困った場合の対処法」
第08回「バンドメンバーをものせてしまうテクニック」
第09回「言ってはいけない言ってしまいがちなMC」-PART1-
第10回「言ってはいけない言ってしまいがちなMC」-PART2-
第11回「ライブ成功の鍵はライブの前の挨拶から」
第12回「ライブ前の知り合いへの挨拶は控えめに」
第13回「お客さんに一緒に振り付けをしてもらうテクニック」
第14回「ライブパフォーマンスはバンド全員でこそ。」
第15回「選曲方法をもう一度考えてみる。」
第16回「自分を下げてお客さんを上げるステージング術」
第17回「おやじバンドの初ステージ!」
第18回「ライブハウスでのリハーサルの仕方。」
第19回「人に見られることを鍛えてみる」
第20回「人の技みて我が技増やせの巻」
第21回「ライブの流れを決めるキーワードの巻」
第22回「ステージと客席の壁はなぜできるのかの巻」
第23回「お客さんが少ない時のライブ方法」
第24回「言ってはいけない言ってしまいがちなMC」
第25回「MCが苦手な人のほうが正しいMCが上手になる?」
第26回「その道のプロに学ぶライブに対する考え方。」
第27回「聴いていないお客さんをライブに集中させるテクニック。」

||||| SELECTED★IMAGE |||||
今日はJAZZYな雰囲気で「Chick Corea Acoustic Band」のライブ映像をお送りしたいと思います。
▼Chick Corea Acoustic Band - Humpty Dumpty Live

※Chick Corea(Piano)、John Pattituci(Bass)、Dave Weckl(Drums)!最強トリオの演奏は、ONE BREATHで聴き入ってしまうほどの緊張感と超絶パフォーマンスの連続です。3人とも文句のつけようもない素晴らしいアーティストであることは言うまでもありません。

DaveWecklpfo.jpg実はドラムスのデイブ・ウェックルを私が初めて知ったのはこのチック・コリアのバンドに参加した時でした。それ以前はスタジオワークを中心に活躍していたようです。超絶ドラマーはたくさんいますが、間違いなく彼もその1人でしょう(8歳からドラムを始めた)。テクニックの凄さは当たり前ですが、デイブ・ウェックルのドラムは抜群の「切れ味」みたいなものを感じます。そのタイトで的確なドラミングはジャズ、フュージョンでさらに真価が発揮されます。
1990年にソロとしてのデビューアルバム『マスター・プラン』を発表。1991年にチック・コリアの元を離れてからも、マイク・スターンなど様々なミュージシャンのサイドを努め、1998年、デイブ・ウェックルバンド名義のファーストアルバム『リズム・オブ・ザ・ソウル』を発表。以後着実にバンドとしての活動を続け、エレクトリック・バンドを彷彿とさせるハイテクニックでエネルギッシュなジャズ・フュージョンを繰り広げているとのこと。今年で50歳を迎えるデイブ・ウェックルですが、これからの活躍がますます楽しみなドラマーです。
▼Dave Wecklのウェブサイト
http://daveweckl.com/
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