オンガクの正体♯20
「音源にまつわるビートルズの楽しみ方 パート5」
PRESENTED by JOHJI HARIMURA

更新日10.05.05


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   晴天に恵まれたゴールデン・ウイーク、
         皆さん、いかがお過ごしですか?針村丈二です。

BobDylan1.jpgこのところ、ありがたいもので、本職が激しく忙しく、この「オンガクの正体」も、ようやく今年2度目という有様です。同じく、今年に入ってから足を運んだライブも2度で、3月末のボブ・ディランと、4月に来日した、キャロル・キング&ジェームス・テーラーに行ってきました。どちらも素晴らしいコンサートでした。ディランは、最近のアルバムからの選曲が中心で、本人も、ギターを持って歌ったのは1曲のみ。ほとんどがキーボードを弾きながらのパフォーマンスでしたが、バンドの演奏とそのサウンドがとにかくかっこよかった!また、「ディラン・クラシック」も例のごとく、最新のアレンジで披露されるので、曲の途中で、タイトルに気付くこともしばしばでしたが、「ライク・ア・ローリング・ストーン」、「風に吹かれて」のアンコールは、これぞ、唯一無二のボブ・ディラン。観ることができてよかったです。

Jamescaroleps2.jpg一方、キャロル・キングとジェームス・テーラーのステージも、バックのメンバーを、セクションのダニー・コーチマー、ラス・カンケル、リー・スカラーが中心となり、いい感じに力の抜けた、いかにも昔馴染みの気心知れた仲間での演奏を聴かせてくれました。3人が在籍したグループ「セクション」にも、個人的に思い入れのある自分にとっては、非常に贅沢な夜になりました。

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さて、今回の「オンガクの正体」です。
音源にまつわるビートルズの楽しみ方」と題して、ここ4回は、シリーズで初歩的なビートルズの音源にまつわる楽しみ方を紹介してきましたが、さすが、ビートルズ、まだまだネタがあります。ということで、今回は「パート5」として、公式に発売された「ライブ音源」について、お話ししたいと思います。

liveattheBBC.jpg現在のEMIのビートルズのコア・カタログには、いわゆるオーディエンスの前での演奏という一般的な意味合いでの「ライブ盤」は存在していません。あえて言うならば、まず、94年にリリースされた『Live At The BBC』。しかし、こちらは、ラジオ放送用の一発録音によるライブ演奏で、正真正銘のビートルズ4人の演奏ではあるものの、ステージでのライブではありません。

anthology3.jpgもうひとつは、95年からリリースされた『Anthologyシリーズ』に収められた10数曲のライブ音源。『The Beatles Anthology 2』には、66年の日本武道館での「Rock And Roll Music」と「She's A Woman」も収録されています。そして、このシリーズで最も興味深いライブ音源といえば、『The Beatles Anthology 3』に収められた「Get Back」。1969年1月30日のロンドン、アップル・ビルの屋上で、結果として、ジョン、ポール、ジョージ、リンゴでの最後の演奏となりました。ゲスト・ミュージシャン、ビリー・プレストンを加えた、そのビートルズ最後のプレイは、ジョンとジョージのギター・アンプの故障で音が出ていない部分もあり、かなり生々しい音で、返ってそれが、最後には大きな寂寥感を誘います。貴重なビートルズ最後のライブ音源です。

そして、実際に、EMIから発売された
    ビートルズ唯一の公式ライブ・アルバムについて。

LiveAtTheHollywoodBowlFront.jpg1977年5月6日に発売された『The Beatles Live At The Hollywood Bowl』がそれ。レコードでは、公式に発売されましたが、現在までCD化されておりません。内容は、1964年8月23日、1965年8月30日での、LAハリウッド・ボウルでのライブ録音からのピックアップで構成されています。「Twist And Shout」に始まり、「Long Tall Sally」で終わる、この時期のステージをタイムカプセルのごとく収めた、このロックンロール・アルバムが個人的に大好きです。例のごとく興奮した女の子たちの悲鳴の中にも、バンドの演奏は実にしっかりしていて、当時のビートルズのエネルギーに溢れた演奏が伝わってきます。特にB面は、リンゴのボーカルが最高な「Boys」から、「A Hard Day's Night」「Help!」「All My Loving」「She Loves You」と名曲がズラリ。スタジオ録音とは異なるライブならではの、初期全盛時代ともいえるバンドのグルーブを味わうことができます。ビートルズが、この翌年、1966年8月29日を最後に、一切のライブ活動を中止したことを考えても、このアルバムは、ビートルズ4人のステージを記録した貴重な音源です。現在でも中古レコード店で、安価で入手できるレコードですので、興味のある人は、ぜひ聴いてみて下さい!

そして、今回紹介する、もう1枚のライブ音源は、
   「1962 Live at Star Club in Hamburg」。

starhamburg2.jpgビートルズがEMIからメジャーデビューする以前、ドイツ、ハンブルグでの武者修行中の1962年に、「スタークラブ」と呼ばれるライブハウスでのパフォーマンスを収めたライブ盤です。ビートルズのオリジナル曲は、「I Saw Her Standing There」「Ask Me Why」の2曲。現在、再発CDの直輸入盤が中古レコード店などで入手可能です。録音自体は、海賊盤のようなコンディションではありますが、そこには、ロックンロール・スターを夢見る4人の若者の、ギラギラとした野望が見え隠れしています。その夜、「スタークラブ」に居合わせた何人の人が、その後、ビートルズが、ロックの歴史を変えるほどの存在になることを予想した人がいたでしょう?そんなことを考えながら聴いても、興味深い、62年のとある一夜の演奏です。

budoukan3.jpg 00000523977.jpg最後に、そんなビートルズの演奏シーンの映像の紹介です。1本は、Vapから発売されていた『ザ・ビートルズ 武道館コンサート』。1966年6月30日の日本武道館でのステージ、全11曲を完全収録しています。もう1本は、エド・サリヴァン・ショーに出演した全4回、20曲の演奏シーンを収めた『エド・サリヴァンpresentsザ・ビートルズ ノーカット完全版』が、お薦めです。

音楽の醍醐味のひとつは、意気の合った演奏です。
   世界で最も偉大なバンドのグルーブを、
      改めて味わってみてはいかがでしょうか?

今回も最後までお付き合いいただき、ありがとうございました!

■PROFILE
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fujisakiprofileimage.jpg針村丈二<ハリムラ・ジョウジ>
大学卒業後6年間、TV制作会社に勤務した後、97年某CS音楽チャンネルに移籍。2009年までに、番組ディレクター、プロデューサー、編成部マネージャーを担当。現在は、某制作会社の映像制作本部マネージャー/プロデューサーとして、様々な映像コンテンツの制作を手掛けている。趣味は、読書、音楽鑑賞、スポーツ観戦、そして、俳句。1967年5月生まれ。一児の父。
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