「萬屋通信」-2010-6-1-「ASPECT in FUSION」
~JAZZとFUSIONで垣間見る音波~増尾好秋
PRESENTED by ZAKK
更新日10.06.01
JAZZとFUSIONで垣間見る音波
ASPECT in FUSION
...Featuring YOSHIAKI MASUO
「NaturalでCrisp Soulなサウンドを奏でるギタリスト!」
■今回は「FUSION」(フュージョン)の話題をお送りしたいと思います。
フュージョンというジャンルについては何となくイメージできている音楽ファンが大多数だと思いますので、まだらっこしい説明は敢えて省略させて頂きます。ただ...、クロスオーバーとフュージョンの違いは?と聞かれると、ハード・ロックとメタルの違いみたいなものでこれがまた若干ややっこしくなってしまいます。ジャズ、ロック、ファンク、ワールドミュージックなど様々な音楽を融合させている点に関しては殆ど同じですが、勝手なことを言わせて頂けるのであれば、フュージョンはクロスオーバーより少し洗練されていて、スムース・ジャズや16ビートを強調したポップ的要素が強い感じがします。いずれにせよ、卓越した演奏テクニックと無類の音楽的センスがものを言うジャンルですから、そのパフォーマンスにおいて観る者、聴く者を驚嘆させるアスペクトを多く持っています。
マイルス・デイヴィスは、エレクトリック・ギターやベース・ギター、エレクトリック・ピアノといった電気楽器を用いてロックをジャズに取り入れたアルバム「In a Silent Way」(1969年)と「Bitches Brew」(1970年)を発表しましたが、このスタイルがクロスオーバー(フュージョン)の先駆けと言われています。その後、ハービー・ハンコック、ジョー・ザヴィヌル、チック・コリア、ブレッカー・ブラザーズ、ジョージ・ベンソン、ラリー・カールトン、リー・リトナー、アル・ディ・メオラ、ジョン・マクラフリン、ボブ・ジェイムス、デイヴ・グルーシン、ジェフ・ベック、ジャコ・パストリアス、マイク・スターン、ラムゼイ・ルイス、ロベン・フォード...など枚挙に暇がないほど多くの、そしてそうそうたるアーティスト達が個性豊かなフュージョン・サウンドを創造してきました。数え切れないほど多くの名曲がありますが、どうでしょう?シャカタクの「Nightbirds」とラリー・カールトンの「Room335」あたりは抜群の知名度があると思います。そして日本で最も知られているフュージョン・サウンドと言えば、T-SQUAREの「TRUTH」ではないでしょうか?F1のテーマ曲にもなり、サバイバーの「Eye of the Tiger」を聴くと格闘技を連想するようなノリで、とにかく大ヒットしました。
▼一般的なフュージョンの概念に関しては以下の解説をご参照下さい!
フュージョン(ふゅーじょん) [ 日本大百科全書(小学館) ] .fusion
■1970年代後半から1980年代後半にかけてフュージョンブームなるものが始まり、その余波は当然、日本にも押し寄せてきました。前記しましたT-SQUARE(デビュー当時はSQUARE)をはじめ「カシオペア」、「プリズム」、「DIMENSION」、「ネイティブ・サン」、「The Players」などのグループ、さらに大御所の渡辺貞夫、渡辺香津美、高中正義、松岡直也、本多俊之、秋山一将、後藤次利、是方博邦、日野皓正、深町純、土岐英史、松原正樹、山岸潤史、川崎燎、MALTA、増尾好秋などなど、スキルの高い一流ミュージシャンの皆さんは次々とレコードをリリースし、連日のようにライブ・ハウスを賑わせていました。
ソロリストとして見た場合...、自分も当時ギターを弾いていたので、多分にひいき目な部分がありますが、ギタリストが特に注目を集めていたような気がします。サックスやピアノなどジャズ系であればその卓越した演奏能力は結構、観慣れていましたが、ギターにおいては現在のように全般的に技術が進んでいませんでした(今やヘビメタなどのジャンルでは超速かつ超絶テクニックは当たり前のようですが...)ので、16ビートの軽快なリズムに合わせ複雑で難解なフレーズを流麗かつ華麗に弾き倒すことのできる当時のギタリストはまさに驚異の存在であり羨望の的でした。私も渡辺香津美、秋山一将さんなどが出演していた「新宿ピットイン」(今はありません)によく通ったものです。ご両人の他にもカシオペアの野呂一生さん、プリズムの和田アキラさんなど多くの優れたギタリストがいますが、中でも「増尾好秋」さんからはアメリカの風を感じると言いますか、身の引き締まるような爽やかで美しい音色のギターを聴かせて頂いた気がします。
そこで今回は...、
NaturalでCrisp Soulなサウンドを
奏でるギタリスト「増尾好秋」
をちょっとご紹介したいと思います。
■この名前を聞いて懐かしいと思われた方、もしくは再認識された方...など、いろんな想いを馳せる音楽ファンも多いことでしょう。とにもかくにも1971年以降、アメリカに移り住み活動を続けている増尾好秋が、ニューヨークから一時帰国しました。1980年後半に自らレコーディング・スタジオを設立、演奏活動を一旦小休止し長い間プロデューサーとして仕事をしてきましたが、一昨年のスタジオ閉鎖を機に、ほぼ20年ぶりに本格的な演奏活動をリスタートしたとのこと!2008年に自身の新設レーベル「Sunshine Ave. Label」を立ち上げ、10年ぶりとなる新作「Life is Good」をリリース。そして2009年には「I'm Glad There」を発表。現在、ライブ演奏で日本全国を飛び回っています。
まずは、1975年「ミュージックフェア」に出演した時のTVライブ!
▼「Leader」 by Yoshiaki Masuo
一流ギタリストは、奏でる音色においてそれぞれ個性的で豊かな表情を持っています。増尾好秋のサウンドはナチュラルで緊張感の中にも居心地のよい快適さがあります。さらに彼の屈託のない無邪気な笑顔からも分るように温厚な人柄の良さということもそのプレイに反映されているような気がします。これは天性のもので、どんなに真似しようとしてもできない部分です。当然のことながらメロウからアグレッシブまで、どんなスタイルにおいても対処てきる高いスキルがあるわけですが、どんなアプローチにせよHEARTFULなアティチュードがその根底にあります。
▼Live In Japanより Dealing With Life
![]()
ジョー・パスではありませんが、増尾好秋も16歳くらいからギターを始める。ウェス・モンゴメリーやバーニー・ケッセルなどを聴きながらジャズ・ギターを独学で学んでいき、大学生になると早稲田のモダンジャズ研究会に入部(1年先輩には日本を代表するベーシストの鈴木良雄、同級にはタモリがいた)。当時、増尾の腕前は抜きん出ており、その実力はやがて渡辺貞夫の目に留まり、大学3年生の時、渡辺貞夫のグループの正式メンバーとなる(3年間在籍)。そして2年後の1969年にはデビュー・アルバム「バルセロナの風」をリリースするなど、すでに日本のジャズシーンを引っ張る若手ギタリストになっていました。
※余談ながら...、ギタリストに限らず一流ミュージシャンの多くはギターを始めてから数年、早い時は2~3年くらいでプロになっており、どうやったらこんなに短期間で高い次元のスキルを身につけることができるのか...?と常々思います。有り体に言うなら「才能があるから!」なのでしょうが、同時に抜群の記憶力があり相当クレバーな頭脳の持ち合わせているはずです。さらには指がよく動いたり、関節が柔らかいなど肉体的にも恵まれていなければならず、まさに「心・技・体」の三位一体がなせる業かもしれません。
さらに懐かしい渡辺貞夫グループでのパフォーマンス!
▼Smokin' Area - Sadao Watanabe Quartet - '00
■1971年には武者修行のため単身ニューヨークへ!当初は半年ほどで帰国するはずが、そのままニューヨークに留まることになり現在に至っています。アメリカではマイケル・ブレッカー、レニー・ホワイト、エルビン・ジョーンズなどの一流ミュージシャンと共演。そして当時、日本のジャズ界にとってビッグ・ニュースとなったのが、1973年にモダンジャズの巨匠「ソニー・ロリンズ」のバンドに入団したことです(他に、チック・コリアからは彼のバンド「Return To Forver」への参加オファーもあったようです)。当時、若干26歳の増尾は、ソニー・ロリンズのレコーディングに参加し、世界各地で公演を繰り返す内に、瞬く間に「世界のMASUO」になったのでした。日本のジャズ、フュージョン音楽は当時から、ドメスティックだけではなくグローバルに通用する高いクォリティーがありましたが、増尾好秋はそれを自ら証明したことになります。当時、このニュースを聞いた私は、驚きと同時に非常に誇らしい気分になったものです。
ソニー・ロリンズのグループには3年間在籍し、1977年にはキング・レコードのフュージョン・レーベルElectric Birdから「セイリング・ワンダー」をリリース。その後も「サンシャイン・アベニュー」「グッド・モーニング」など素晴しいフュージョン・アルバムを発表していきました。その間、自身のバンドを率いて日本やアメリカのツアーも行う。1981年になると再びソニー・ロリンズのグループに加わりレコーディング、ライブとまたも3年ほどプレイをします。
1985年になるとニューヨーク・マンハッタンのソーホーにレコーディング・スタジオ「The Studio」を設立。実験的に様々な音創りを勤しみ、オーバーダブによって1人でアルバムを制作したりその間、日本へのツアーに出たりなど、数年はスタジオ・ワークと演奏活動は何とか両立できていました。1987年以降、新進のミュージシャンをプロデュースする仕事を始め多くの作品を手がけていったのですが、これがジャズ・ミュージシャンの間で評判となりスタジオの仕事が超多忙となってしまう。そのため自分の演奏活動が満足にできないジレンマもあったようです(1998年に一度ミュージシャン宣言をしたものの本格的な復帰には至らなかった)。しかし、スタジオが入っているビルのオーナーが代わり、20年以上にわたり多くのアーティストに利用されてきたスタジオを2008年1月に閉鎖(ペンシルバニア州田舎に持つ別宅の敷地にプライベート スタジオとして「Kakinoki Studio」を新設し、そこへスタジオ機材など移した)することになった。
そして、これを機に本格的な演奏活動を再始動し、前期しましたように、2008年に自身の新設レーベル「Sunshine Ave. Label」を立ち上げ「Life is Good」をリリース、さらに2009年には「I'm Glad There」を発表。そして現在、日本に一時帰国し精力的に演奏活動を続けているわけです。
ここでソニー・ロリンズ・グループ時代の演奏を!
▼There Is No Greater Love (1) ..... Sonny Rollins ..... 1973
※彼のギターは独特の「節まわし」があって、まさに味わい深いものがあります。今回、とっかかりとしてフュージョン・シーンにおけるギタリスト増尾好秋をご紹介しましたが、この映像を観ると、彼のルーツは明らかにジャズであり、そのパフォーマンスには若さの中にもすでに威風堂々とした貫禄さえ感じます。
■今の日本の音楽事情からすれば、増尾好秋の存在は非常に地味に映るかもしれません。若い音楽ファンの多くは彼の名前すらしらないでしょう。また、ジャズ、フュージョン・ファンの方でもすっかり忘れてしまっているかもしれません。
野茂英雄投手が日本人大リーガーのパイオニアであったように、増尾好秋も日本人ミュージシャンがアメリカで活躍する足がかりを作り、自身も一流アーティストからその実力が認められ多方面にわたり活躍しました。そして世界的にその名を知らしめた最初の日本人ジャズ・ギタリストと言っても過言ではないでしょう。テクニックもさることながら、それ以前に彼のように「懐の深いギタリスト」はこの日本においては希少かつ貴重な存在だと思います。プロ・デビューから45年近く経った今でも活動を続けていることになりますが、自分がやるべき音楽に対する真摯なアティチュードと揺ぎ無い情熱があればこそかもしれません。
今回、増尾好秋をご紹介するにあたり、彼も間違いなく「顔を持った」日本人ギタリストの一人だということ、そしてCDやダウンロードの売り上げやライブの動員数だけでは計り知れない「REALな価値」があることを再認識させられました。今年64歳を迎えますが、彼のクリエイティヴィティはまだまだ衰えを知らないようです。
そしてそのパフォーマンスは、すでにVIRTUSOの領域に入っているようにも思えますし、彼の存在自体が日本の音楽界にとって大変貴重なのではないでしょうか。
最後に昨年のライブ映像から。ジャズ研時代の先輩でもある鈴木良雄とのデュオ。
▼Passionate Lady
||||| REFERENCE★LINKS |||||
▼PROFILE of YOSHIAKI MASUO
http://www.jazz.co.jp/musicians/masuo_yoshiaki.html
▼ギタリスト100%復帰インタビュー
http://www.jazz.co.jp/musicians/masuo_yoshiaki_interview.html
▼Live Schedules
http://www.ymasuo.com/news.htm
▼CD REVIEW
http://www.ymasuo.com/discs/index.htm
▼Y.MASUO Official Website
http://www.ymasuo.com/top.htm
▼Sunshine Ave. Labelサイト
http://www.masuomusic.com/
||||| JAZZ LEGEND - SONNY ROLLINS - |||||
■ところでSonny Rollinsはハード・バップの代表的奏者であり、ジョン・コルトレーンと並ぶジャズ・サックスの巨人と讃えられているミュージシャンで今でも多くのファンに支持されています。技術面はもちろんですが、インプロヴァイゼーションにおける有り余る表現力の豊かさは特筆ものですし、聴く者をリラックスさせてくれます。ストイックなまでに自分のスキルを磨き上げようとする真摯な姿勢とジャズへの神がかり的な情熱は、他の追随を許さない個性的な「ロリンズ節」を生み出しました。1930年9月7日生まれなので今年80歳になりますが、今でも演奏活動を続けています。確かに公演の回数は少なくなったものの、今年も11月まで予定が入っています。10月には東京、大阪、札幌でライブをするために来日するスケジュールも組まれているようです。何度か活動を休止しながらも今日まで達者でなによりです。
彼はセロニアス・モンクやチャーリー・パーカーなどジャズ黄金期の天才たちから直接ジャズを学んだ最後の希少な世代でもあるだけに、「JAZZ PHILOSOPHY」の求道者としてこれからも元気で活動を続けて頂きたいものです。それにしてもB.B.KINGしかり、ご高齢にも拘らずライブ演奏ができるパワーには驚かされるばかりですね。演奏の内容云々ではなく、ステージにいるだけで感動を与えることのできるレジェンド・アーティストそのものと言えるでしょう。また若くしてそんな偉大なミュージシャンのおめがねにかなった増尾好秋もこれまた素晴しいのです。
▼Sonny Rollins Official Website
http://www.sonnyrollins.com/
ソニー・ロリンズ - goo 音楽
||||| RELATED★WORKS |||||
★増尾好秋の主な作品はこちらで!
★Sonny Rollinsの作品はここで!
★渡辺貞夫の関連作品も!
★Miles Davisの関連作品はこちらで!
★エレキ・ギターをこれから始めたいと思っていらっしゃる方へ!
石橋楽器が提供する有名ブランドの入門セットが安くて便利です。

![]()
||||| EXTERNAL LINKS |||||
▼「日本一ちっちゃいかもしれないギターコードブック」は、本のコードブック1冊分に相当する多数の指板図が入っています!
★これは便利!SCS自動開閉折りたたみカサ「e-DRY」
![]()
★音楽CD、音楽DVD & Blu-ray 3点で25%オフ
★Gibson、Fender、Martinなら充実の品揃えの石橋楽器店!
![]()
★ブルース・セッションに飛び入りで参加するなら!
★音楽ランキング
★ハリウッド作品専門動画配信サービスシネマ・コンプレックス
![]()
★最新ヒット曲から懐かしの名曲まで満載!まずは7日間無料体験!
![]()
★変わることなく、愛されるモノ。
★海外個人旅行
★耳に残るあの曲。いますぐiTunesでダウンロードしよう。
WE LOVE "American Eagle!"
今回のお奨めアイテム
~American Eagle/アロハシャツ

![]()
- AE Sunwashed Hawaiian Shirt: Navy -
大人気!日本未発売"American Eagle"2010新作半袖アロハシャツ販売開始!
今年人気のアロハが登場!人気のハイビスカス柄!
価格:7,600円(税込)
素材:100% Cotton
※この商品は、お取り寄せ商品となります。ご注文頂いてからUSよりお取り寄せいたしますので、発送までに5-9日ほど掛かります。予めご了承下さい。最短発送日にてご対応いたします。
「アメリカンイーグル / American Eagel Outfitter」
アメリカンイーグルは、GAPやAbercrombie & Fitch(アバクロ)と並ぶ三大アメカジブランド!1972年に創業され、今では、アメリカで800店舗以上を持ち全米トップクラスの人気を誇ります。ビンテージ加工のきいた古着風なテイストに加え、カラー、サイズのバリエーションも豊富!世代を問わず、多くの人たちに愛用されています。
![]()
★☆★ YOU-NEXT LETTER ★☆★
毎週の更新情報&面白いトピックスなどをご案内!
メルマガのお申し込みは下記までお願い致します。
★http://www.mag2.com/m/0000261697.html
▼▽▼PLEASE、VOTE HERE! ▼▽▼
※皆様からの清き一票をお待ちしております!
![]()
![]()

このサイトを登録! by BlogPeople
@With 人気Webランキング












