「店主のひとりごと」-その5-
STUFF ファースト・アルバム「スタッフ」
PRESENTED by TOMO TAKAHASHI
更新日10.10.19
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~ロックが好きな人、音楽が好きな人、大人な人へ!~
ROCK BAR 「EPITAPH」のオーナー店長ことTOMO TAKAHASHIが、音楽の関わりを1枚のレコードを通して語るというコーナーです。
未だかつて、こんなに秋が待ち望まれたことがあったでしょうか?
それくらい今年の夏は過酷でした。
ぶたくさでちょっと目がかゆいですが、なんのこれしきと、さわやかな秋を楽しんでおります。
さて今日は1977年のお話。私は21歳。大学まっただ中でした。
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■この年の4月に「鯨を救え」を合い言葉に晴海で大規模なライブイベントが開かれました。その名も「ローリング・ココナッツ・レビュー」。ジャクソン・ブラウン、ジョン・セバスチャン、泉谷しげる、などなど国の内外からたくさんのミュージシャンが参加し3日間にわたり開催されました。私はそこにアルバイトで行っていました。主に会場の設営、機材の搬入、搬出、楽器のセッティングなどをしていたわけですが、まーよく働かされました。一週間泊りこみで平均睡眠時間3時間。演奏中は舞台袖でスタンバってる訳ですが、疲労と睡眠不足でみんな半分寝ている状態でした。せっかく一流ミュージシャンの演奏を間近で観ることができたのにほとんど覚えていません。ほんと残念。
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しかし、唯一、しかも強烈に印象に残ったバンドが最後の最後に登場した「スタッフ」でした。リハーサルから舞台上で見ていましたが、音の良さに度肝を抜かれました。生ピアノのモニター専用にJBL4333が設置されていたのですが、普通あり得ません。スタジオモニター用スピーカーだし、重いし、およそステージ用のスピーカーではないんです。音質へのこだわり、すごいと思いました。実際、リチャード・ティーの弾くピアノの音は全く音質が損なわれることなく増幅され、ステージ上に響き渡っていました。
この時はスティーブ・ガット、エリック・ゲイル欠席。にもかかわらず演奏は素晴らしく最高に盛り上がりました。もしさきの二人が参加していたら気を失っていたかも...。いつの間にかステージサイドにはたくさんの人が集まっていましたが、私は最後までクリス・パーカー(ドラムス)の斜め後ろに陣取り、その場所を譲りませんでした。
70年代中頃から流行り始めたクロスオーバー。後にフュージョンと呼ばれる音楽は急速に勢いを失っていきます。私もかなりのレコードを所有していましたが、現在手元にあるのはごくわずかです。「スタッフ」のファースト・アルバム「スタッフ」もその中の一枚ですが、「クルセイダーズ」などとともに現在も愛聴しています。
▼「Stuff」

★STUFF、その他の作品はこちらで!
★エピタフでは...、
レコードの持ち込み大歓迎です。昔買った懐かしいレコードを聴きたくてもプレーヤーが無くて聴けない...なんて思っているかた、ぜひご持参の上ご来店ください。レコードのお預かりもしております。
当店で聴くことの出来るLPレコード&CDは1,700枚を超えました。詳しくはRECORD LISTをご覧ください。
また、エピタフでは月に数回、土曜日にアコースティックライブを開催しております。日程、出演者に関しましては決定した時点でライブスケジュールに掲載しますのでご覧ください。
||| お知らせ! |||
2010年9月1日発売の「大人のロック!」最新号(日経PB社刊)にエピタフの紹介記事が掲載されました!
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||||| 店主のひとりごと★BACK NUMBER |||||
■その4「雪村いづみ~スーパー・ジェネレイション~」
■その3「マイク・オールドフィールド - チューブラー・ベルズ」
■その2「DEEP PURPLE - Live in Japan & Made in Japan -」
■その1「グランド・ファンク・レイルロードは教科書だった?!」
||||| SELECTED★IMAGE |||||
■さて、今回の主役はスタッフ!懐かしい~と思う方もいれば、あまり知らないとか、さらにはここで初めて知った!などいろいろな感想を持たれることでしょう。いずれにしても、スタッフはアメリカ出身のスーパー・バンドでメンバー全員一流のスタジオ・ミュージシャン。オリジナル・ラインアップはゴードン・エドワーズ(B)を中心に、コーネル・デュプリー(G)、エリック・ゲイル (G)、リチャード・ティー (Key)、スティーヴ・ガッド (Ds)、クリストファー(クリス)・パーカー(Ds)の6人(クリス・パーカーはゴードン・エドワーズが結成したバンド「The Encyclopedia of Soul」時代からスタッフに至るまでドラムを担当していたが、ブレッカー・ブラザーズのツアーのため一時スタッフへの参加が困難になり、友人のスティーヴ・ガッドを後釜に紹介。その後、時間に余裕ができたクリスがスタッフに合流しツイン・ドラム編成となった経緯があります)。
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一般にはフュージョン(クロスオーバー)バンドというジャンル別けをされますが、彼らの音楽はジャズにはじまり、ソウル、R&B、ブルースさらにはゴスペルなどの要素を巧みに取り入れ、熟練のスキルとストレートなアティチュードで他には類を見ない独特のサウンドとグルーヴ感があります。また、楽曲全体を通して、超絶テクニックを前面に押し出すと言うよりは、マインド重視の控えめでシンプルな演奏を心がけていると思われますし、まあ、かなり余裕を持って演奏を愉しんでいるのかもしれません。ゴードン・エドワーズとガッド&パーカーの完璧なリズム・セクションとリチャード・ティーの繊細かつ大胆にして流麗なキーボード、そしてファンキーでエキセントリックなコーネルと、侘びさえ感じられる渋いエリックのギターが渾然一体となって心地良いサウンドのうねりを生み出します。これだけ個性豊かなメンバーが集まっているにも拘らずバンドとして見事にまとまっているのは特筆ものです。
くだんのファースト・アルバム「Stuff」は1976年リリース。プロデューサーには、ボブ・ディラン、B.B.キングなどの著名ミュージシャンのレコーディングに参加するなど自身も優秀なセッション・ドラマーでもあったHerb(Herbie)Lovelle (ハーブ・ラヴェル:残念なことに昨年2009年4月8日に他界)とジョージ・ベンソンのエポックメイキングな大ヒットとなったアルバム「Breezin'」でも有名なTommy LiPuma(トミー・リピューマ:現在はヴァーヴ・ミュージック・グループの会長)を配し、当時のクロスオーバー・ブームもあってこの日本でも大きな話題となりました。その後も『モア・スタッフ』 (1977年)、『スタッフ・イット』 (1978年)などのスタジオ・アルバムをはじめ、1978年の来日公演(東京郵便貯金ホール)を収めた『ライヴ・スタッフ』や 『イン・ニューヨーク』 (1980年)などのライブ盤をリリースし、どれもがGOLD DISCに輝いています。やがて、ぞれぞれのメンバーはスタジオ・ワークやソロ活動も忙しくなり自然消滅的にバンドは解散。
AFTER BREAKUP...
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■1988年になってスティーブ・ガッドが中心となりコーネル・デュプリー、リチャード・ティーらにより「The Gadd Gang」(ガッド・ギャング)が結成されました(ライブ・パフォーマンスに加えセルフ・タイトルと「Here And Now」の2枚のアルバムをリリース)。しかし、不幸にも1993年にリチャード・ティーが癌に侵され他界。そこでゴードン・エドワーズは追悼の意も込めてスタッフを再結成し「Made in America」を収録。さらに不運なことに翌1994年にはエリック・ゲイルが肺ガンのため死去。その後、ゴードン・エドワーズはバンド名を「スタッフ2」に改めライヴを中心に活動し続け、2001年にスタッフ名義で「Now」を発表します。
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スティーヴ・ガッドはエリック・クラプトンをはじめジェイムス・テイラー、ポール・サイモンなど多くのミュージシャンとのコラボ、またスーパー・バンド「STEPS AHEAD」への参加、さらにはプロデュースなどとにかく精力的に音楽活動を続け今日に至っています。コーネル・デュプリーもマイペースでソロ活動を続け、2009年3月には来日し「ビルボードライブ東京」でライブ・パフォーマンスを披露するなど、元気いっぱいのご様子。
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クリス・パーカーはバンドが自然消滅した後も、多くのアーティストのレコーディングやライブなど意欲的に活動を続けております。今年になって自身のバンド「Toph-e & the Pussycats」のスタジオ・アルバム「No Ordinary Day」もリリースしております。
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さて、最後にゴードン・エドワーズですが、近年、彼がどんな活動をしているのか?または全く音楽活動はしていないのか?筆者の勉強不足もあって最近の情報が殆ど掴めない状況なのです(誠に申し訳ございません)。もともと彼の情報は非常に少なく、生年月日もはっきりしたことが分らないのです。1940年頃の生まれではないかとの説があって、だとすれば既に70歳前後の年齢に達していると思われます。いずれにしても彼が亡くなったと言う話は聞いたことがないので、きっとどこかで元気にやっていることでしょう!?
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それにしてもいつの間にか、スティーヴ・ガッド、コーネル・デュプリー、クリス・パーカーの3人はちょっと昔の日本ならとうに「お爺ちゃん」と呼ばれる年齢になってしまいました。まだまだ一線級で頑張っており、衰えることのないパフォーマンスを観ることができて嬉しく思うし、その姿に元気と勇気が湧いてきます。しかし同時に人間の寿命を考え、もうそんなに年齢をとってしまったのか~、と一抹の寂しさがこみ上げて来たりもします。それは...、「生けるレジェンド」からただの「レジェンド」への変貌は避けて通れないところではあり、その過程において1950、1960、1970年代にもの凄いパワーと卓越した才能の数々から創出された「リアルな音楽」がやがて忘れ去られてしまうのでは?と不安にも似た切ない感情かもしれません。
また、スタッフのオリジナル・メンバー6人がトータルでスタジオorセッション・ミュージシャンとして、これまで関わってきたアーティストは何人いるのか?そして参加したアルバムは一体何枚になるのか?皆さんも、時間のある時に一度チェックしてみてはいかがでしょうか?恐らくその数の多さ、ジャンルの広さに圧倒されると思います。そして、彼らの存在感がいかに大きいものであったかを再認識することでしょう。
||||| REFERENCE★LINKS |||||
▼Steve Gadd Official Website
http://www.drstevegadd.com/
▼Chris Parker Official Website
http://www.chrisparkerdrums.com/
▼The Verve Music Group Website
http://www.vervemusicgroup.com/
▼Universal Music Group Official Website
http://www.universalmusic.com/
★Steve Gaddの関連作品!
★Cornell Dupuree関連作品!
★Richard Tee関連作品!
★Eric Gale関連作品!
★Chris Parker関連作品!
★Gordon Edwards関連作品!
★最後にYouTubeからスタッフの
ライブ・パフォーマンスの映像を!
▼アルバム「Stuff」からの1曲「Foots」
▼STUFF " Stuff's Stuff " Live at Montreux 1976
▼STUFF " That's the way of the world " Live at Montreux 1976
▼「日本一ちっちゃいかもしれないギターコードブック」は、
本のコードブック1冊分に相当する多数の指板図が入っています!
||||| EXTERNAL★LINKS |||||
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