「パフォーマンスの壺」
第46 回「お客さんはライブに何を求めているのか?
PRESENTED by HIROO SATO

更新日11.07.23


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皆さんはライブが盛り上がらなかったのを
      誰かの責任にしたことはありませんか?

perf46image2ps.jpgライブハウスが駅から遠い、機材が良くない、モニターが聴こえにくい、お客さんが少ない、メンバーが演奏を間違えた、チケット代が高い、雨が降っている...。いくらでもあります。でも、そのライブハウスは毎日同じように盛り上がらないのでしょうか?
そんなことはありませんよね。自分がうまくいかなかった時は、なぜか人のせいにしてしまいがち。逆に言えば、それはライブが盛り上がるかどうかはあなたではなく、他人次第だと明言しているようなものであります。

たとえば、ライブハウスが駅から遠いからお客さんが来ないと思うのはあきらかにバンドの魅力が不足しているということ。なぜなら旅行は近くに限るっていう人はいませんよね。それと一緒で遠くても行きたいかどうか、つまりそれだけの魅力がなければならないということなのです。「ライブやるから来てくれない?」これだけではなにも魅力ある誘い言葉にはなっていません。

「次のライブいつやるの?」
こんな風に人に聞かれるバンドにぜひなっていたいものです。
ではどうしたらそのようなバンドになれるのでしょうか?

perf50image1ps.jpg答えは簡単です。まずは来ていただいたお客さんを楽しませること。これが最優先。最初は付き合いでライブに行ったとしても楽しめなければ「また誘ってきた」と思われてしまいます。旅行に行っても、また来たいなって思う場所と、そうでない場所がありますよね。その差はなんでしょう?そう、あなたはその旅行先が楽しかったか、つまらなかったか、その差なのです。ゆえに、ライブを何度もする前に考えるべきことは、客観的に見て自分たちのバンドは楽しめるのか?これです。

よく、CD売ってますので買ってくださいとか、アンケート書いてくださいとか、次はどこどこでライブですとか、新曲聴いてくださいとかそういうMCを耳にしますよね。これらはすべて自己中心的な発想なんです。あなたはステージ上からお客さんに自分の押し売りをしているのかもしれません。わかりやすく書きますと、旅行先の旅館で、部屋に女将がやってきて、「これ、当旅館のDVDなんですが、ぜひ買っていただけませんか? それとアンケート書いてくだいね。次はいつ来てくれますか? よかったら今日ご予約をいただけませんか、あ、ついでに私、食後に大広間で歌いますんでお客さん、絶対聴きに来てくださいね」。こう言われたらあなたはどう思いますでしょうか?あまり楽しい気分にはなれませんよね。むしろ「なんだこの旅館は!」こう思うかも知れません。

でもあなたもライブで同じことを
言っているんだとしたらどうでしょうか?

perf50image3.jpgそうなんです。ほとんどの人が勘違いされていると思うのですが、ライブはお客さんがお金を払ってわざわざ聴きに来てくれているのです。だから元を取らせてあげなきゃならない、いやそれ以上の楽しさを提供してあげなければならないのに、みんな自分の押し売りばかり。これではライブのお客さんは減るばかりです。つまり、ライブは楽しい旅行と同じくらい、「あー来てよかった」と思ってもらってなんぼなのです。こういう風に考えて行くと、これまでと同じようなライブの仕方をしていていいのだろうかと考えるきっかけになります。

どうしたらお客さんに楽しんでもらえるのか?
これを考えて実践していけば、もうあなたはライブハウスが駅から遠いとか、機材がどうのとか言わなくなると思います。
ぜひ一度自分のライブをまったく見知らぬ人から見てどうなのかということを見つめ直してみることをおすすめします。

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mrsato.jpg■PROFILE 佐藤ヒロオ 

1962年9月18日生まれ。ライブハウス、「荻窪ルースター」、「Rooster NorthSide」オーナー。音楽雑誌などの執筆他、著書に『荻窪ルースター物語』(ポット出版)がある。
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「地階から胃薬」
このコーナーはルースター総支配人による不定期更新のコラムです。ルースターの事、総支配人の事、出演者の事、お客様の事をはじめ、ルースターにまつわるいろんな事柄をご紹介しております。お茶でも飲みながらゆっくりとご覧くださいませ。
        http://www.ogikubo-rooster.com/main/column/index.html

       □■「荻窪ルースター物語」インタビュー by YouTube■□
        

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performance33info.jpg荻窪ルースターノースサイドでは、「毎週月曜日にブルース・セッション」、そして「水曜日はジャズ・セッション」を行っています。
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         ■セッションの詳しい情報はコチラをご覧下さい!
         http://www.ogikubo-rooster.com/north/session.html

||||| ROOSTER NORTHSIDE BLUES SESSION |||||
■毎週(月曜日)、「ルースター・ノースサイド」で行われております「BLUES SESSION」の模様を一部VTRにしましたので、お時間のある方は是非ともご覧下さいませ。セッションに参加された皆さん、楽しそうに演奏しておりました。
▼PART-1

▼PART-2

▼PART-3

||||| 「パーフォーマンスの壷」BACK NUMBER ||||||
第01回「ライブステージング術」
第02回「ブルースセッションの楽しみ方」
第03回「うまい拍手の取り方」
第04回「見知らぬお客さんへの配慮を忘れずに」
第05回「してはならない身内ノリ」
第06回「客席との会話が最終的な盛り上がりへ導く」
第07回「ライブ中に困った場合の対処法」
第08回「バンドメンバーをものせてしまうテクニック」
第09回「言ってはいけない言ってしまいがちなMC」-PART1-
第10回「言ってはいけない言ってしまいがちなMC」-PART2-
第11回「ライブ成功の鍵はライブの前の挨拶から」
第12回「ライブ前の知り合いへの挨拶は控えめに」
第13回「お客さんに一緒に振り付けをしてもらうテクニック」
第14回「ライブパフォーマンスはバンド全員でこそ。」
第15回「選曲方法をもう一度考えてみる。」
第16回「自分を下げてお客さんを上げるステージング術」
第17回「おやじバンドの初ステージ!」
第18回「ライブハウスでのリハーサルの仕方。」
第19回「人に見られることを鍛えてみる」
第20回「人の技みて我が技増やせの巻」
第21回「ライブの流れを決めるキーワードの巻」
第22回「ステージと客席の壁はなぜできるのかの巻」
第23回「お客さんが少ない時のライブ方法」
第24回「言ってはいけない言ってしまいがちなMC」
第25回「MCが苦手な人のほうが正しいMCが上手になる?」
第26回「その道のプロに学ぶライブに対する考え方。」
第27回「聴いていないお客さんをライブに集中させるテクニック。」
第28回「すぐできる盛り上げ術あれこれ」
第29回「ミュージシャンも客商売。」
第30回「頭が真っ白になった場合の対処法」
第31回「ライブ場所選びもお客さんのことを考えて」
第32回「プロのライブ場所によるステージングの違いから学ぶ。」
第33回「予想と違うMCで意表を突き、和ませる術」
第34回「初対面との人と会った時の会話」を利用した心を開くステージング術
第35回「バスガイドさんに学ぶライブの運び方」
第36回「ライブ後にありがちなシーンの切り抜け方」
第37回「バンドにも不可欠なコンセプト」
第38回「客席と目を合わせることの重要性」
第39回「お客が引いてしまう原因と常識を知る」
第40回「ライブ告知に潜む落とし穴。」
第41回「パーティにはやりたい曲よりも盛り上がる曲を。」
第42回「行きたくなるライブ告知の仕方」
第43回「自分たちがメインではない場合のライブ方法」
第44回「エンターテイメントは計算ずくで」
第45回「ライブハウス以外で演奏する場合の心得」

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||||| TODAY'S SELECTED★IMAGE |||||
梅雨が明け、毎日のように酷暑が続き、さらに節電も心掛けなければいけないのでクーラーも控えめになりがちです。皆様も屋外はもとより室内での熱中症にも十分お気をつけ下さい。
さて今回のTODAY'S SELECTED★IMAGEでは、この猛暑の中、涼しげな音楽で少しでもリラックスしたいということで、ハワイのオフ・ショアーの風を思わせる爽やかなグループ「SEAWIND」をご紹介することにしました。

▼まずは、絶頂期のアルバム「Light The Light」から1曲!
タイトル・チューンの「Light The Light」を...!

※活動期間も短く、何かと伝説的なバンドだっただけに当時の彼らのパフォーマンス映像は非常に少ない。YouTubeに投稿されたこの映像はなかなか貴重だと思います。

1970年後半から1980年にかけて当時のクロス・オーバー界で大注目された、独特の世界観を持っているバンドで、継続的に活動した期間も短かったためレジェンド的な要素もあります。おりしも日本でもクロス・オーバーが大ブームとなっておりましたので、このバンドの存在をご存知の方も多いかと思います。しかし、1980年以降は解散などもあり、露出が極端に少なくなったので、徐々に記憶の彼方に追いやられてしまったようなところもありましたが、久々にSEAWINDと聞いて懐かしいと思われた方も多いのでは・・・?

▼Third Album「Light The Light」
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||||| OUTLINE of SEAWIND |||||

image951.jpg■Seawind(シーウインド)はハワイ出身のフュージョン・バンド。1970年初頭、「OX」のバンド名で活動していたが(当時、ホノルルのホテル・ラウンジやクラブなどで演奏)、1976年1月に「SEAWIND」に変更し、メインストリームに乗るべく本格的なバンド活動を始めた。オリジナル・メンバーは、ヴォーカル担当のPauline Wilson(ポーリン・ウィルソン)と彼女の夫であるBob Wilson(ボブ・ウィルソン:ドラム)を中心にLarry Williams(ラリー・ウィリアムス:サックス、フルート、キーボード)、Jerry Hey(ジェリー・ヘイ:トランペット、フリューゲルホーン)、 Kim Hutchcroft (キム・ハッチクロフト:サックス、フルート)、Bud Nuanez(バド・ヌアニス:ギター)、Ken Wild(ケン・ワイルド:ベース)の7人編成。フロント・ウーマンのポーリンはクリスピーで実に美しいの声の持ち主!もちろん歌唱力もかなりの高レベルに達している(現に彼女はグラミー賞を勝ち取った初めてのハワイ出身のヴォーカリスト!)。そして、ラリー・ウイリアス、ジェリー・ヘイ、キム・ハッチクロフトの3人からなる、通称「SEAWIND HORNS」のホーンセクションは強烈である。彼らのテクニック、アレンジ能力のスキルは、多くのミュージシャンの間では高く評価されていて、クインシー・ジョーンズをはじめアース・ウインド・アンド・ファイアー、ジョージ・ベンソン、マイケル・ジャクソンなどの超一流アーティスト達からオファーが来たほどである。

image308.gif■SEAWINDは1976年、彼らのポテンシャルを逸早く見抜いたハーヴィー・メイソンは彼らをロスアンゼルスに連れて行き、ハーヴィーのプロデュースのもとセルフタイトのアルバム「Seawind」をCTI Recordsからリリース。翌1977年には「Window of a Child」(邦題:「太陽の伝説」)を発表し、ジョージ・ベンソン、ボズ・スキャッグスらとツアーも実施する。1978年には日本公演も果たす。1979年にトミー・リピューマのプロデュースで「Light the Light」、1980年には「SEAWIND」(邦題「海鳥」、プロデューサーはジョージ・デューク)をリリース。また、SEAWIND名義ではないが、ボブとポーリン夫妻は「Somebody Loves You」をリリース。SEAWINDのメンバーもアルバムに参加していた。

しかし、詳しい原因については不明であるが1982年にバンドは解散。活動停止後はジェリー・へイを中心に多くのセッションに参加するなど言わば「音楽を楽しんでいた」ようだ。また、ラリー・ウィリアムスはセッションをこなしながら、アレンジャーとしてソロ活動を続けた。その間、1995年に「Remenber」をリリースするが、これはCTIレコード在籍時の楽曲のコンピレーション・アルバムである。

image961.gif■そして、2002年、日本でポーリン・ウィルソンラリー・ウィリアムスのライブが行われた。これがキッカケとなって2005年にはロスアンゼルスで1回限りの復活ライブを行った(ジェリー・ヘイは闘病中のため、ツアーメンバーとして代わりにラリー・ホールが参加。ラリー・ホールは「OX」時代のオリジナル・メンバーでトランペットを担当。ヘイとホールは古くからの友人)。これが「再結成」への呼び水となり、根強いファンからの要望にこたえる形で、公式ウェブサイト上で「リユニオン宣言」をした。
そして、2009年4月に29年ぶりとなる待望のアルバム「Reunion」をリリース。レコーディング自体は2007年に完了していたのだが、マスタリングやミックスダウンなどもろもろ作業のため足掛け3年の年月を費やした。アルバムには闘病中のジェリー・ヘイを除いて、当時のメンバーが勢ぞろいした。ここでもラリー・ホールがジェリーの代わりに参加しているので、ある意味、スターティング・オリジナル・メンバーみたいなものだ。また、ゲストとしてアル・ジャロウが参加している。そう言えば、2009年にも来日して7月21,22日の2日間、Billboard Tokyoでライブを披露してくれましたね。はっきりしたことは分らないが、現在はグループとしての活動はどうやら殆ど休止状態のようである。

image950.jpg■シーウインドの沿革はざっとこんな感じです。実際、SEAWINDのアクティブな活動期間としては1976年~1981年でした。バンドは解散したもののその後は、形を変えそれぞれがいろんな分野で活動を続けていた。そして再結成し29年ぶりにアルバムをリリースしたわけですが、自分が凄いと思うのは、しばらく経って再結成したにも拘わらず、Seawindの前身と言える「OX」を結成した時のメンバーが全員揃っていたことです(ジェリー・ヘイが闘病の参加できなかったと思われる)。これはメンバー間が非常に固い絆で結ばれている証拠です。「OX」の頃、彼ら7人のメンバーは同じ屋根の下で一緒に暮らし、1日12時間もリハーサルやギグに専念していました。言わばひとつの大きな音楽家族みたいなものです。そして誰もがHAPPYと感じていたというのですから、本当に仲の良いメンバー同士だったようです。だからこそ長い時を経てもオリジナル・メンバーでの再結成が可能になったのだと思います。彼らの友情や信頼関係は、素晴らしい音楽を創造してきたばかりではなく、人生においてもかけがえのないマスター・ピースを奏でているのです。SEAWINDの音楽にどこか温かみを感じるのはその辺りに起因していると自分は勝手に思っているのですが...。かつてのThe Allman Brothers Bandもメイコンにある「BIG HOUSE」と呼ばれた家で暮らし、毎日のようにギグをしていたという有名な話があります。こういうバンドは理屈では表現できない安定感みたいなものが確かにあるようですね。

■最後に音源だけで恐縮ですが、セカンド・アルバム「Window Of A Child」からの1曲「Lovin'You」を!

※これぞハワイのオフ・ショアーを思わせる心地良く爽やかな曲と言ったところでしょうか。Bob Wilsonの優れた楽曲、アレンジは言うまでもなく、Pauline Wilsonのずば抜けた歌唱力と表情豊かな天使のような歌声、完璧なリズムセクション、流麗なギターワーク、アグレッシブにタイトにメロウにと変幻自在のホーンセクションなどなど、SEAWINDの音楽はスキルの面からも特筆すべき点が多くあります。間違っても一介のイージーな「BGM的フュージョン・バンド」なんかではありません。まだSeawindを聴いたことのない方は、是非この機会に一度TRYしてみてはいかがでしょうか?クロス・オーバー、フュージョン、スムース・ジャズ、アダルト・コンテンポラリー...、そんな単純なジャンルでくくることのできないSeawind独自の音楽的アスペクトに随分と癒されると思うのですが...!

||||| ALBUMS of SEAWIND |||||

||||| RELATED EXTERNAL LINKS |||||
▼Official Group Site
http://www.seawindjazz.com/
▼Pauline Wilson Official Website
http://www.paulinewilson.net/
▼SEAWIND NEWS
http://www.seawindjazz.com/NEWS.HTM
▼Hervey Mason Official Website
http://harveymason.com/

||||| EXTERNAL★LINKS |||||

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