「パフォーマンスの壺」
第48 回「常連しかいないお店からライブ方法を学ぶ」
PRESENTED by HIROO SATO

更新日11.09.19


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ライブハウスなどでライブを重ねるようになると
     嬉しい出来事に出合うことがあります。

最初のうちは「ライブをするから見に来てね」と友人を誘いますよね。でも皆さんは友達に見てもらいたくてバンドをしているのでしょうか?「いつかは武道館だ!」とか、夢を持っている方もいるかもしれません。でもライブを重ねれば重ねるほどお客さんを集めるのが大変になるというバンドが多いのも事実。そう、夢はあるけれども実際は友人にライブを見せているということが続いてしまうのです。

ところが!

CDimage1.jpg見知らぬお客さんが自分たちのバンドを見に来てくれるということもよく起きます。それはどこかでやったライブの時の対バンのお客さんだったり、YOU TUBEなどに上げていたバンドの映像を見てくれた人だったり、偶然そのライブハウスに来ていた人だったりと出会いは様々です。ライブ後にその方があなたに話しかけてきて「あの、どこどこで見て好きになって今日も来てみました」なんて声をかけて来たとします。そんなとき、あなたはどうでしょうか?きっと嬉しいですよね。それからよくライブで「CD買ってください」なんてMCもされていたと思います。ところが実際は知り合いしか買ってくれないことが続いていたのに、突然見知らぬ人が「最高でした。CD買います」とか話しかけてきてくれたらどうでしょう?
やっぱり、嬉しいはずです。

きっと後であなたはバンドのメンバーに「さっき、知らない人が気に入ってくれたって言ってくれてさー」とか「知らない人がCD買ってくれたぜ」みたいな話をすることでしょう。すると「へー、どこで俺たちのライブ見て来てくれたのかなあ?」とか「名前とか連絡先とか聞いてくれた?」、「俺たちけっこういけてるんじゃないの」とかの話題になっていくかもしれません。

さて、問題はここからです。

lookatyouself.jpg何年もライブをやっているのにこういうことが起きないバンドは今一度、自分たちはこれでよかったのかということを見つめ直してみる必要があります。友人しか見に来ない理由は何なのか?これを考えてみるのです。もしかして友人にしか通用しないようなライブではなかったのか?原因はおそらくそれでしょう。もしもライブが最高ならば友人がまたその友人を誘ってどんどんお客さんが増えて行くかもしれませんし、偶然ライブを聴いたお客さんもまた次のライブに来てくれるようになるかもしれないのです。いや、ライブをするのであればむしろそれを目指すくらいの感じが必要でしょう。誘ってライブに来てもらうのと、誘わなくてもお客さんが詰めかけるのとでは気分はまったく違います。

ではどうやったらいいのか?

演奏面ではそれぞれ向上していただくのはもちろんですが、ステージング面や、宣伝方法などはやはり、これまでとはまったく変えて行く必要がありますし、それを試してみるのは悪くないと思います。なぜなら何も変えなければ、バンドはこれからも同じ状態のままであるからです。それらの方法は連載を最初から読んでいただくことにしまして、今回は心構えの面を書いておこうと思います。

smile123top.jpgまず、前述した見知らぬ人がライブに来てくれた、CDを買ってくれたということに対してあなたが喜びを感じるのであれば、それをもっと多く感じたいですよね。でも本当のバンドの姿は、見知らぬ人に喜んでもらったり、ライブを聴きに来てもらうというのは普通であるべきだし、できて当然のことなのです。だからと言って、お客さんが喜んでくれればやはり嬉しいものです。たとえばレストランのシェフがお客さんに「美味しかったです。また来ます」と言われると嬉しいのと一緒です。もし、「俺はお客さんが来なくても自己満足の料理だけ作れればそれでいいのだ」という頑固シェフの流行らない店があったとします。でもそれは「俺は自己満足でライブやっているからお客さんは来なくていい」というのと似ていると私は思うのです。そう、バンドもシェフも基本は同じこと、お客さんに喜んでいただくことにぜひ喜びを見出してください。

そうすれば見知らぬお客さんがやってきますし、CDを買ってくれます。そしてその喜びがあるからこそシェフと同じでやりがいが生まれるのです。でも、気を付けなくてはならないことがあるのです。常連客しかいないレストランやバーを思い浮かべてください。あなたは初めてそのお店に行きましたが、自分以外はみんな仲間みたいな雰囲気です。で、その中でひとり、料理をオーダーし、食べるとします。その料理がとても美味しかったとしても自分だけが静かに食べていて周りは仲間のように騒いでいます。こういう場合、たとえ料理が美味しくてもまたそのお店に行くかどうか迷いますよね。

バンドも同じです。

smileall.jpg友達がわーっと押しかけていると客席は仲間内の空気が充満します。そこに見知らぬお客さんがひとりで座っています。はたして和めるでしょうか?難しいですよね。先ほどのお店はどうして仲間内で騒ぐようなお店になったのか?実は常連客が騒げるお店は常連客だけが気持ち良い店なのです。だから常連は毎晩でも行きたくなります。ここで重要なのが、初めて行ったあなたもその常連になれるような雰囲気がそのお店にあるかどうかなのです。これはお店のスタッフの問題です。

audience20imageps.jpgもしも居心地を良くしてくれる配慮があれば、たとえ賑やかな感じでも、あなたもその常連のひとりになってしまう可能性があるのです。そして帰る際は「また来ますね」って言っているかもしれません。しっかりとした配慮ができるお店であれば、初めてのお客さんも気持ち良くいられるというわけですね。つまり、バンドも同じような配慮が必要なのです。友達だけが盛り上がっているのに「自分たちのライブがうけている」と勘違いをしないようにしたいものです。でもその前に大事なのが、客席の空気をコントロールできるようになること。たとえお客さんが友人中心でも、そう悟られないようにしなくてはなりません。

そしていつしか友人でないお客さんを
        中心にしたいものであります。

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mrsato.jpg■PROFILE 佐藤ヒロオ 

1962年9月18日生まれ。ライブハウス、「荻窪ルースター」、「Rooster NorthSide」オーナー。音楽雑誌などの執筆他、著書に『荻窪ルースター物語』(ポット出版)がある。
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「地階から胃薬」
このコーナーはルースター総支配人による不定期更新のコラムです。ルースターの事、総支配人の事、出演者の事、お客様の事をはじめ、ルースターにまつわるいろんな事柄をご紹介しております。お茶でも飲みながらゆっくりとご覧くださいませ。
        http://www.ogikubo-rooster.com/main/column/index.html

       □■「荻窪ルースター物語」インタビュー by YouTube■□
        

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||||| ROOSTER NORTHSIDE BLUES SESSION |||||
■毎週(月曜日)、「ルースター・ノースサイド」で行われております「BLUES SESSION」の模様を一部VTRにしましたので、お時間のある方は是非ともご覧下さいませ。セッションに参加された皆さん、楽しそうに演奏しておりました。
▼PART-1

▼PART-2

▼PART-3

||||| 「パーフォーマンスの壷」BACK NUMBER ||||||
第01回「ライブステージング術」
第02回「ブルースセッションの楽しみ方」
第03回「うまい拍手の取り方」
第04回「見知らぬお客さんへの配慮を忘れずに」
第05回「してはならない身内ノリ」
第06回「客席との会話が最終的な盛り上がりへ導く」
第07回「ライブ中に困った場合の対処法」
第08回「バンドメンバーをものせてしまうテクニック」
第09回「言ってはいけない言ってしまいがちなMC」-PART1-
第10回「言ってはいけない言ってしまいがちなMC」-PART2-
第11回「ライブ成功の鍵はライブの前の挨拶から」
第12回「ライブ前の知り合いへの挨拶は控えめに」
第13回「お客さんに一緒に振り付けをしてもらうテクニック」
第14回「ライブパフォーマンスはバンド全員でこそ。」
第15回「選曲方法をもう一度考えてみる。」
第16回「自分を下げてお客さんを上げるステージング術」
第17回「おやじバンドの初ステージ!」
第18回「ライブハウスでのリハーサルの仕方。」
第19回「人に見られることを鍛えてみる」
第20回「人の技みて我が技増やせの巻」
第21回「ライブの流れを決めるキーワードの巻」
第22回「ステージと客席の壁はなぜできるのかの巻」
第23回「お客さんが少ない時のライブ方法」
第24回「言ってはいけない言ってしまいがちなMC」
第25回「MCが苦手な人のほうが正しいMCが上手になる?」
第26回「その道のプロに学ぶライブに対する考え方。」
第27回「聴いていないお客さんをライブに集中させるテクニック。」
第28回「すぐできる盛り上げ術あれこれ」
第29回「ミュージシャンも客商売。」
第30回「頭が真っ白になった場合の対処法」
第31回「ライブ場所選びもお客さんのことを考えて」
第32回「プロのライブ場所によるステージングの違いから学ぶ。」
第33回「予想と違うMCで意表を突き、和ませる術」
第34回「初対面との人と会った時の会話」を利用した心を開くステージング術
第35回「バスガイドさんに学ぶライブの運び方」
第36回「ライブ後にありがちなシーンの切り抜け方」
第37回「バンドにも不可欠なコンセプト」
第38回「客席と目を合わせることの重要性」
第39回「お客が引いてしまう原因と常識を知る」
第40回「ライブ告知に潜む落とし穴。」
第41回「パーティにはやりたい曲よりも盛り上がる曲を。」
第42回「行きたくなるライブ告知の仕方」
第43回「自分たちがメインではない場合のライブ方法」
第44回「エンターテイメントは計算ずくで」
第45回「ライブハウス以外で演奏する場合の心得」
第46回「お客さんはライブに何を求めているのか?」
第47回「お客さん全員がついてこれるライブの仕方。」

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||||| TODAY'S SELECTED★IMAGE |||||

lukeandpeter2.jpg今回は一度聴いたら病みつきになる?ブルース・ロック・バンド「The Union」をご紹介したいと思います。昨年、イギリスのミュージック・マガジン『Classic Rock』が主催するアワーズ<Classic Rock Roll Of Honour>で「最優秀ニュー・バンド」に選ばれたバンドで以前、YOU-NEXTの「EXTRA!」コーナーでも少し採り上げました。The Unionは骨太のロックを聴かせてくれる、まさに大人のバンドって感じかなり渋くてクールです。音楽通の方は別として、日本ではあまり馴染みがないかもしれませんし、またどのくらいファンがいるかも想像できませんが、個人的にはアリかなと思います。

▼論より証拠!まずはThe Unionのデビューシングル「Step up to the Plate」のライブ映像を!

||||| OUTLINE of THE UNION |||||

theuniontop.jpg

The Unionは、伝説的なUKハード・ロック・バンド「THUNDER」のギタリスト、Luke Morley(ルーク・モーリー)とイギリスのブルース・ロック・バンド「WINTERVILLE」のヴォーカル&ギタリストであったPeter Shoulder(ピーター・ショルダー)の2人が中心になって2009年に結成されたバンド。ライブやギグではピーターのヴォーカル、ギターにルークのギター、そしてベースとドラムの4人編成で行うことが多いようです。

luke5.jpgルーク・モーリーは1960年6月19日生まれのロンドン出身。1989年のバンド結成から2009年の解散までTHUNDER(サンダー)のリード・ギタリスト、メインのソング・ライターそしてプロデューサーも兼ねていたようにまさにバンドの要でした。THUNDERは解散までの20年の間に(1999~2001年まで2年の活動停止期間があったものの)9枚のスタジオ・アルバムをリリース。ルークは2001年にソロ・アルバム1枚と「BOWES & MORLEY」の名前で2枚のアルバムもリリースしています。

peter5.jpgピーター・ショルダーもWinterville(ウインターヴィル)のヴォーカリスト、ソング・ライターでありバンドの中心的人物でした。彼はエリック・クラプトン、ピーター・グリーンと並びメンフィスで2006年W.C. Handy Blues Foundation award(今はBlues Music Awards)を勝ち取った3人目のイギリス人アーティストでもあります。このアワードはブルースのグラミー賞や殿堂入りみたいな感じと思って頂ければ良いのですが、ピーター・ショルダーがGenuine Blues Manの一人であることを如実に物語っている証のようです。ウインターヴィルは2003年に始まり7枚のシングルと一枚の評価の高かったアルバム「Everything In Moderation」をリリース(このアルバムはバンドが2006年のClassic Rock Magazine Roll Of Honourにノミネートされながらも商業的に成功を収めに至らなかった)。

このようにそれぞれのバンドでキー・マンとして活躍していたルークとピーターは8年ほど前に出逢い、お互いに強くインスパイアされた部分があり音楽的にも直ぐに意気投合したようです。そしてそれぞれのバンド活動の合間には一緒に活動をしていました。やがてバンドが解散となり2人は正式にバンドを結成することになったわけですが、この流れはごく自然だったとコメントしています。

lukeandpeter3.jpgThe Unionのサウンドの主たる特徴は1960,1970年代のハード・ロックそしてブルースへのオマージュとトリビュートの中にややグランジ的要素をちょっぴりトッピングし、さらに独自のエッセンスを加えることによって「OLD & NEW」のようなグルーヴ感があるように思えます。私のような年代の方にはどこか聴き馴染んだようであり、またどこか新鮮に聴こえるサウンドで実に心地良く感じるかもしれません。そして楽曲の素晴しさは勿論ですが、ルークのエッジの効いた流麗にして力強いギター・ワーク(何より音が抜群)とピーターのブルージーで独特な渋さを持つヴォーカルは、持てる才能と確かなスキル&経験によってのみ為し得ることのできる魅力に溢れています。因みにピーターもギターの腕前もかなりのもの。

2010年8月にファースト・アルバム「Union」をリリース。そして彼らのセカンド・アルバム「Siren's Song」は今年(2011年)10月3日(日本では10月12日)に発売予定とのこと。詳しいことはわかりませんが、ライブの臨場感溢れる作品になっているとか?!今年の1月には再結成だれたTHIN LIZZYと、6月にはWHITESNAKEとライブをするなど着実に活動を続け、そしてニューアルバムが発売されるこの10月には「Siren's Song UK Tour」を行うことになっています。
皆さんも機会がありましたら是非一度The Unionのサウンドを聴いてみてはいかがでしょうか?現在、巷のヒット・チャートを賑わしている流行の音楽にはない渋いテイストを味わうことができると思います。

※イギリスには「Childline」と言う虐待や家庭内暴力、いじめなど様々な危険に直面している子供達、行き場を失った子供達を救うために1986年に設立された組織があって、24時間体制でカウンセリングなどに対応しています。この組織を支援するために「Childline Rocks」と言うチャリティ・ロック・コンサートなども開催されています(2008年から開催されその時の主なパフォーマーはRoger Daltre、Lulu、Thunde、Ian Paice、Glenn Hughesなど).。その一環でThe Unionも支援者の1人としてシングル&DVD「This Time Next Year」(2010年12月13日)をリリースしその収益の一部を寄付したり、がんと闘う子供や若者を支援するチャリティー・プログラムに参加するなど社会活動も地道に実践しているようです。

▼最後にファースト・アルバムからもう1曲「Watch The River Flow」

※ヴォーカル、ギターの音、バンド全体のグルーヴ感、アドリブなどどれを取ってみても地に脚の着いた大人のサウンドが光ります。ブルース・ロックの王道を行く珠玉のナンバーです!

▼尚、セカンド・アルバムのタイトル・チューンで先行発売された新曲「Siren's Song」のMUSIC VIDEOはこちらでご覧になれます!
http://www.theuniononline.com/site/index.php/news

||||| RELATED★LINKS |||||
▼The Union Official Website
http://www.theuniononline.com/site/
▼The Blues Foundation Official Website
http://www.blues.org/
▼Childline Rocks Official Website
http://www.childlinerocks.co.uk/
▼CLASSIC ROCK MAGAZINE OFFICIAL SITE
http://www.classicrockmagazine.com/

▼ALBUM「Union」
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※HMV レビュー
元サンダーのギタリスト、ルーク・モーリーとウィンターヴィルのピーター・ショルダーによって結成されたジ・ユニオンのデビュー・アルバム。ハードロックをベースにブルースやソウルを融合させた、味わい深い作品だ。(CDジャーナル データベースより)

注⇒Second Album「Sirens Song」の予約はこちらで
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※HMV レビュー(メーカー資料より)
THUNDERのルーク、ブルーズ・アウォード受賞者:ピーター、二人の絶妙なコンビが奏でるロックの結晶がここに!感動のデビュー作に続く、THE UNION セカンド・アルバム「サイレンズ・ソング」完成!前作でのサウンドをベース(ハード・ロックをベースに、ブルーズやソウルの要素を融合)に、よりアグレッシヴなヘヴィな楽曲も収録。唯一無比の「THE UNIONサウンド」が確立された、信頼度200%越え!のブルーズ・ロックの決定盤!!前作に続き、アコースティック・ギターの取り入れ方は絶妙を通り越し、職人技!すべてのロック・ファンを虜にする作品。

||||| RELATED★WORKS |||||
★「Thunder」の関連作品はここで!
★「Winterville」の関連作品はこちらで!

||||| EXTERNAL★LINKS |||||

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※1932年に英国のヨークシャーに設立されたロバーツ社は機械化が進んだ現在も手作りにこだわり、工場で一つ一つ手作業によりラジオ製作を行っているメーカーです。そのラジオ作りにかける姿勢と高品質な製品が認められ、エリザベス女王、皇太后、チャールズ皇太子より英国王室ご用達ラジオとして指定されています。
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